Vol.04 TGR 86/BRZ Race 2016 富士スピードウェイ
2016.06.08
6月2日(木)練習走行
富士スピードウェイで行われる86/BRZ
RACE第4戦は前半戦の締めくくりとなり、参加チームはプロフェッショナルとクラブマンの両シリーズ合わせて過去最高となる124台がエントリー。
プロクラスも出場枠一杯の45台がエントリー。
シリーズポイントは昨年度2位の阪口良平選手がリード、大阪トヨタ86レーシングは昨年度ノーポイントに終わるも、開幕より連続ポイントを獲得しており、グッドイヤータイヤ(GY)勢としては地元富士での好成績が必須。
タイヤメーカーの争いも今シーズンを占う大事な一戦となることは間違いない。
苦戦が続くチャンピオン谷口信輝選手も前回投入されたヨコハマタイヤ(YH)を改良して持ち込んできている。
初日の走行枠は3枠、朝一の1周目から好タイムでスタートしたトモアキ選手であるが、オーバーステアのセッティングと原因不明のエンジンのパワーダウンにみまわれ、午前中の走行枠を満足な状況で走行できず苦戦のスタートとなった。
しかし現地のエンジニアと社内のエンジニアの連携の下、トラブルへの対処が図られ、午後の走行を追加した32号車の車両状況は上向きに方向修正がおこなわれ初日の走行を終えることができた。
今回も新しいエンジニアが参加し現地で活躍している。毎回新メンバーが加わりながら成長していく大阪トヨタ86レーシングチームにとって、社内のエンジニアとの連携は欠かせない。
トラブルが発生する中、今後のテーマも見つけたエンジニア達の初日は2日目に備えたメンテナンスを実施し終了。
6月3日(金)専有走行
昨日のエンジントラブルの影響はどうなのか?メンテナンスの成果を見極めるべく朝の練習走行を開始。
朝一の状況ではエンジンパワーは回復している様子ではあるが、セッティングを煮詰めることが出来ず、依然オーバーステアが残り、タイヤ選択にも迷いが生じてしまう。
サーキットは毎回違う顔を見せチームを悩ませる。
同じサーキットでも同じ状況は一度もない。そんな中、BS勢は快調にタイムを更新する。
前回投入され改良が実施されたYH勢もタイムを縮めてきた。タイヤの勢力図に変化が見られる状況下、専有走行に挑むトモアキ選手。
他チームの情報も加味し慎重にコースインする。しかし専有走行の結果は18番手。今シーズン最下順位となる。
やはりBS勢が速さを見せつけトップタイムはシリーズポイントをリードする阪口良平選手が奪う。
ダンロップタイヤ(DL)の吉田広樹選手が7位に食込むが、次からYH勢が続き、14位にDL服部尚貴選手、GY勢は15位の平中克幸選手がトップで、次が18位のトモアキ選手と沈んでしまった。
6位までBS勢が独占した形で専有走行は終了。
地元のGY勢が明日の予選でどう巻き返しを図るのか?連続入賞がかかるトモアキ選手の活躍を願い最善のマシンを提供しようとエンジニア達は予選に向けたセッティングをおこなう。
一人ひとりが非常に忙しく作業をこなす。
トップとはまだまだ差が詰めきれない状況であるが、チーム全員が32号車の躍進を目指し力を合わせて作業に没頭し2日目終了。
6月4日(土)予選
昨年秋、富士スピードウェイで行われたトヨタガズーフェスティバル(TGRF)でポールポジションを獲得したトモアキ選手が乗車する大阪トヨタ86レーシング32号車にとって半年ぶりの富士での予選となる。
しかしタイヤの勢力図は変わりBS勢とYH勢が力を発揮する中で挑戦者としての戦いである。
渋滞を避けるようにスタートしたトモアキ選手は絶妙なアウトラップを刻み、今回の自身最高タイムを叩き出しピットにマシンを止める。
専有走行の上位ドライバーはトモアキ選手のタイムを見ながらアタックを仕掛ける。予選用にマシンを乗換えた谷口信輝選手がラスト5分で勝負をかけるがタイムを更新できない。
トップはYH勢の近藤翼選手が奪いYH復活をアピール、2位に前回菅生での優勝者佐々木雅弘選手(BS)が入り、以下はYH・BSと6位まで交互に続いた。
トモアキ選手はGY勢トップで全体7位と善戦するもGY・DL勢は11位に服部尚貴選手、16位に佐藤普也選手と上位に入ることが出来なかった。
予選結果を観るとYH・BS勢の後をDL・GY勢が追う専有走行の結果通りの順位で終了した。
毎回1秒以内に20台という大熱戦となる86/BRZプロクラスの激戦はワンメークレース史上最も熾烈なレースへと発展したことが証明された。
明日の決勝は連続入賞を目指し、開幕からのポイントゲット継続にチャレンジする。
今回は女性活躍プロジェクトの「大阪トヨタBRさくら」のメンバーも「社員へ楽しみを伝える活動にしよう」と視察を兼ねて合流。
夜はトモアキ選手より参加エンジニアへの講和の時間となる。お疲れの中、予選までの話を中心に職場で心掛けることなど、会社の代表者としての声をメンバーとの意見交換で話してくれた。
エンジニア達へ精一杯語りかけ、楽しませてくれるトモアキ選手にはいつも頭が下がります。この日の経験を忘れることの無いように次回参加するエンジニアに引継いでもらいたいものです。
トモアキ選手からは弊社の「BRさくらプロジェクト」についても興味深く意見を聴かれ、話は尽きませんでしたが、最後は明日のポイント獲得をかけた決勝レースへの話で締めくくることになりました。
6月5日(日)決勝
朝から雨が降り決勝の状況が読めないレースとなりました。大阪トヨタ86レーシングのパドックには朝早くから応援に駆けつけてきた社員も混じる。
今回も予選10位までが優先入場となり、パドックキッズがスタート位置で待ち受ける。
決勝の模様もYouTubeで生中継されるという富士スピードウェイならではの企画もあり、入場ゲートは賑やかで緊張感も高まる。
決勝直前には雨が止み非常にセッティングが難しく、エンジニアはスタート直前までマシンを調整することになる。
いつも以上にトモアキ選手とエンジニア達の気持ちは高まりスタート準備が進む。スターティンググリットに着くトモアキ選手を囲むエンジニア。
シグナルが変わり緊張のスタート!路面は濡れており第1・2コーナーから大混戦となるがトモアキ選手は接触しながらも巧みに混乱を抜ける。
ここからの序盤3周目までは混戦が続くもトモアキ選手は順位を8位でキープし決勝のペースを落とすことなく周回が進むごとに前方のマシンを攻め順位を上げにかかるが、6周目からまたもや雨が降り始める。ここからはウェットコンディションに強いBS・YH勢がタイムを上げる展開となりましたが、トモアキ選手は耐えながらも9周目に順位を6位まで上げる。
最後は最終ラップのBコーナーで順位を落としてしまうが7位でゴール。
優勝はポールポジションからスタートの近藤翼選手が今シーズン初優勝を飾り、上位6台がYH・BS勢とタイヤ戦争は違う顔を見せ始めた。
トモアキ選手は懸命の走りを見せ、GY勢でトップとなるが、後半戦に向けて厳しい状況になる。
シリーズポイントを継続したトモアキ選手はパドックに車を戻し悔しそうな表情を見せるが、精一杯のドライブには満足した様子。
応援のエンジニア達にもレースの状況を話し最後まで楽しませてくれた。最善を尽くした7位はエンジニアにとっても満足のいく結果となった。
チーム コメント
昨年は特別戦ではあるものの、富士スピードウェイではポールポジションを獲得していることもあり、今回は結果の出せるレースにしようと臨みました。
開幕戦からの調子を維持しジャンプUPを目指しましたが7位という結果で終わりました。
レースウィークにおいては毎回トラブルが発生するもので、今回もエンジンパワーが落ちるといった不具合に見舞われましたが、今回は現場の踏ん張りと本部のサポートにより、トラブルを克服できることができました。
後半戦に向けての課題も明確になっているので、次回の富士スピードウェイ(9月)までの期間にしっかり準備して行きたいと思います。
サポートいただいたサプライヤー様や社員の皆さんがもっと喜んでいただける様頑張りますので、引き続きご支援をお願いいたします。
富士スピードウェイで行われる86/BRZ
RACE第4戦は前半戦の締めくくりとなり、参加チームはプロフェッショナルとクラブマンの両シリーズ合わせて過去最高となる124台がエントリー。
プロクラスも出場枠一杯の45台がエントリー。
シリーズポイントは昨年度2位の阪口良平選手がリード、大阪トヨタ86レーシングは昨年度ノーポイントに終わるも、開幕より連続ポイントを獲得しており、グッドイヤータイヤ(GY)勢としては地元富士での好成績が必須。
タイヤメーカーの争いも今シーズンを占う大事な一戦となることは間違いない。
苦戦が続くチャンピオン谷口信輝選手も前回投入されたヨコハマタイヤ(YH)を改良して持ち込んできている。
初日の走行枠は3枠、朝一の1周目から好タイムでスタートしたトモアキ選手であるが、オーバーステアのセッティングと原因不明のエンジンのパワーダウンにみまわれ、午前中の走行枠を満足な状況で走行できず苦戦のスタートとなった。
しかし現地のエンジニアと社内のエンジニアの連携の下、トラブルへの対処が図られ、午後の走行を追加した32号車の車両状況は上向きに方向修正がおこなわれ初日の走行を終えることができた。
今回も新しいエンジニアが参加し現地で活躍している。毎回新メンバーが加わりながら成長していく大阪トヨタ86レーシングチームにとって、社内のエンジニアとの連携は欠かせない。
トラブルが発生する中、今後のテーマも見つけたエンジニア達の初日は2日目に備えたメンテナンスを実施し終了。
6月3日(金)専有走行
昨日のエンジントラブルの影響はどうなのか?メンテナンスの成果を見極めるべく朝の練習走行を開始。
朝一の状況ではエンジンパワーは回復している様子ではあるが、セッティングを煮詰めることが出来ず、依然オーバーステアが残り、タイヤ選択にも迷いが生じてしまう。
サーキットは毎回違う顔を見せチームを悩ませる。
同じサーキットでも同じ状況は一度もない。そんな中、BS勢は快調にタイムを更新する。
前回投入され改良が実施されたYH勢もタイムを縮めてきた。タイヤの勢力図に変化が見られる状況下、専有走行に挑むトモアキ選手。
他チームの情報も加味し慎重にコースインする。しかし専有走行の結果は18番手。今シーズン最下順位となる。
やはりBS勢が速さを見せつけトップタイムはシリーズポイントをリードする阪口良平選手が奪う。
ダンロップタイヤ(DL)の吉田広樹選手が7位に食込むが、次からYH勢が続き、14位にDL服部尚貴選手、GY勢は15位の平中克幸選手がトップで、次が18位のトモアキ選手と沈んでしまった。
6位までBS勢が独占した形で専有走行は終了。
地元のGY勢が明日の予選でどう巻き返しを図るのか?連続入賞がかかるトモアキ選手の活躍を願い最善のマシンを提供しようとエンジニア達は予選に向けたセッティングをおこなう。
一人ひとりが非常に忙しく作業をこなす。
トップとはまだまだ差が詰めきれない状況であるが、チーム全員が32号車の躍進を目指し力を合わせて作業に没頭し2日目終了。
6月4日(土)予選
昨年秋、富士スピードウェイで行われたトヨタガズーフェスティバル(TGRF)でポールポジションを獲得したトモアキ選手が乗車する大阪トヨタ86レーシング32号車にとって半年ぶりの富士での予選となる。
しかしタイヤの勢力図は変わりBS勢とYH勢が力を発揮する中で挑戦者としての戦いである。
渋滞を避けるようにスタートしたトモアキ選手は絶妙なアウトラップを刻み、今回の自身最高タイムを叩き出しピットにマシンを止める。
専有走行の上位ドライバーはトモアキ選手のタイムを見ながらアタックを仕掛ける。予選用にマシンを乗換えた谷口信輝選手がラスト5分で勝負をかけるがタイムを更新できない。
トップはYH勢の近藤翼選手が奪いYH復活をアピール、2位に前回菅生での優勝者佐々木雅弘選手(BS)が入り、以下はYH・BSと6位まで交互に続いた。
トモアキ選手はGY勢トップで全体7位と善戦するもGY・DL勢は11位に服部尚貴選手、16位に佐藤普也選手と上位に入ることが出来なかった。
予選結果を観るとYH・BS勢の後をDL・GY勢が追う専有走行の結果通りの順位で終了した。
毎回1秒以内に20台という大熱戦となる86/BRZプロクラスの激戦はワンメークレース史上最も熾烈なレースへと発展したことが証明された。
明日の決勝は連続入賞を目指し、開幕からのポイントゲット継続にチャレンジする。
今回は女性活躍プロジェクトの「大阪トヨタBRさくら」のメンバーも「社員へ楽しみを伝える活動にしよう」と視察を兼ねて合流。
夜はトモアキ選手より参加エンジニアへの講和の時間となる。お疲れの中、予選までの話を中心に職場で心掛けることなど、会社の代表者としての声をメンバーとの意見交換で話してくれた。
エンジニア達へ精一杯語りかけ、楽しませてくれるトモアキ選手にはいつも頭が下がります。この日の経験を忘れることの無いように次回参加するエンジニアに引継いでもらいたいものです。
トモアキ選手からは弊社の「BRさくらプロジェクト」についても興味深く意見を聴かれ、話は尽きませんでしたが、最後は明日のポイント獲得をかけた決勝レースへの話で締めくくることになりました。
6月5日(日)決勝
朝から雨が降り決勝の状況が読めないレースとなりました。大阪トヨタ86レーシングのパドックには朝早くから応援に駆けつけてきた社員も混じる。
今回も予選10位までが優先入場となり、パドックキッズがスタート位置で待ち受ける。
決勝の模様もYouTubeで生中継されるという富士スピードウェイならではの企画もあり、入場ゲートは賑やかで緊張感も高まる。
決勝直前には雨が止み非常にセッティングが難しく、エンジニアはスタート直前までマシンを調整することになる。
いつも以上にトモアキ選手とエンジニア達の気持ちは高まりスタート準備が進む。スターティンググリットに着くトモアキ選手を囲むエンジニア。
シグナルが変わり緊張のスタート!路面は濡れており第1・2コーナーから大混戦となるがトモアキ選手は接触しながらも巧みに混乱を抜ける。
ここからの序盤3周目までは混戦が続くもトモアキ選手は順位を8位でキープし決勝のペースを落とすことなく周回が進むごとに前方のマシンを攻め順位を上げにかかるが、6周目からまたもや雨が降り始める。ここからはウェットコンディションに強いBS・YH勢がタイムを上げる展開となりましたが、トモアキ選手は耐えながらも9周目に順位を6位まで上げる。
最後は最終ラップのBコーナーで順位を落としてしまうが7位でゴール。
優勝はポールポジションからスタートの近藤翼選手が今シーズン初優勝を飾り、上位6台がYH・BS勢とタイヤ戦争は違う顔を見せ始めた。
トモアキ選手は懸命の走りを見せ、GY勢でトップとなるが、後半戦に向けて厳しい状況になる。
シリーズポイントを継続したトモアキ選手はパドックに車を戻し悔しそうな表情を見せるが、精一杯のドライブには満足した様子。
応援のエンジニア達にもレースの状況を話し最後まで楽しませてくれた。最善を尽くした7位はエンジニアにとっても満足のいく結果となった。
チーム コメント
昨年は特別戦ではあるものの、富士スピードウェイではポールポジションを獲得していることもあり、今回は結果の出せるレースにしようと臨みました。
開幕戦からの調子を維持しジャンプUPを目指しましたが7位という結果で終わりました。
レースウィークにおいては毎回トラブルが発生するもので、今回もエンジンパワーが落ちるといった不具合に見舞われましたが、今回は現場の踏ん張りと本部のサポートにより、トラブルを克服できることができました。
後半戦に向けての課題も明確になっているので、次回の富士スピードウェイ(9月)までの期間にしっかり準備して行きたいと思います。
サポートいただいたサプライヤー様や社員の皆さんがもっと喜んでいただける様頑張りますので、引き続きご支援をお願いいたします。