Vol.04 TGR 86/BRZ Race 2017 岡山国際サーキット
2017.07.05
6月29日(木)クラブマンクラス練習
大阪トヨタ86レーシング初の複数台での参戦となったRd.4岡山国際サーキット。プロクラスは32号車 市森選手、90号車
阪口選手の2台。クラブマンクラスに861号車 社員ドライバー松島さんの計3台のエントリーとなる。プロクラスは7月1日からの始動となるため、この日はクラブマンクラスに専念。
1本目、気温27℃、路面温度28度。午前中に降った雨で乾ききらない路面状態での走り出しとなる。ベストタイムは1分56秒70。
路面状況を考えると、まずまずの滑り出しである。2本目、気温27℃、路面温度29℃、コースは完全ドライ。本番開始である。ベストタイムは1分54秒32。クルマの感触、タイムも上々で期待が高まる。
6月30日(金)クラブマン練習、専有
この日の予定は、練習走行1本、専有走行1本の計2セッション。だが、朝からの雨が止まず午前中の練習走行はキャンセル。午後からの専有走行に的を絞る。
路面は完全ドライで専有走行を迎える。気温30℃、路面温度31℃。周回を重ね、タイムも安定している。
計11ラップを走行して、ベストタイムは1分54秒87。52台出走中、総合12番手のタイムをマークした。
タイヤ内圧、燃費など予選、決勝に備えたデータもしっかりと収集できた内容の濃いセッションとなった。
7月1日(土)クラブマンクラス予選
この日からプロクラスの2台も加わり、3台全てが走り出す。まず初めにクラブマンクラスの公式予選。
朝方の雨で路面コンディションが心配されたが、昼頃には路面は乾き、予選開始の13時には完全ドライとなったが、気温35℃、路面温度38℃とコンディションは過酷である。
市森選手のアドバイスを受け、予選に挑む松島さん。アウトラップ後の2周目にアタック開始。
タイムは1分54秒58。市森選手の的確なアドバイスが功を奏し、決勝Aレース12番グリッドからのスタートを決める。
7月1日(土)プロクラス専有
クラブマンクラスの予選に続き、ついにプロクラスの始動である。気温36℃、路面温度41℃でクラブマンクラス公式予選以上に過酷なコンディションとなった。
2台連なってコースインするも阪口選手の90号車のエンジンが吹けず早々にピットイン。
原因を突き止めるべく診断をするが、これといった要因は見当たらない。万事休すかと思われたものの、コースイン後、周回を重ねるごとに症状は改善。
総合タイムでは市森選手の32号車が1分52秒28で3番手。阪口選手の90号車が1分52秒75で8番手。走行終了後、明日の予選に向けての車両整備、調整を行う。
7月2日(土)クラブマンクラス決勝/プロクラス予選、決勝
この日はプロクラス公式予選、クラブマンクラス決勝、プロクラス決勝とタイトなスケジュールに追われる。
★プロフェッショナルクラス公式予選
気温37℃、路面温度41℃。チームの作戦通り早々とコースイン。入念にタイヤを温めアタック開始。市森選手の32号車が1分51秒95で10番手。
阪口選手の90号車が1分51秒57で4番手タイムを叩きだし、決勝入賞に大きな期待がかかる。
★クラブマンクラス決勝Aレース
気温30℃、路面温度45℃。12番グリッドからスタートを決めた松島さん。
スタート直後、1コーナーでのアクシデントも無難にクリア。しかしこのアクシデントにより、3周に渡ってセーフティカーが導入される。
順位を守りながら周回を重ね、終盤8周目にはコースの一部で小雨が降り出すなど、松島さんもマシンも限界ギリギリの状態ではあったが11位をキープしたままチェッカーを受ける。
★プロフェッショナルクラス決勝
気温27℃、路面温度30℃。決勝直前に降り始めた雨は、あっという間に路面を濡らす。しかしスタート時刻に雨は突然止み、陽が差し込む。チームはグリッド上で、不安定な天候に振り回されることとなる。
ウエットのタイヤ内圧でスタートした90号車の阪口選手は苦戦を強いられる事となる。
4番手スタートの90号車阪口選手は1周目のヘアピンコーナーで1つ順位を落とし、5番手でレースを進めるがタイヤ内圧が高い状態でレースを運んだ結果、タイヤの限界が近づく。
徐々に周回ペースはダウン、順位も9番手まで後退してしまう。一方の32号車市森選手はスタート直前に内圧を少し下げてレースに挑む、苦しい展開ながらもペースを保ったまま10番手をキープ。
そのまま2台ともフィニッシュ。その後、上位チームの違反が発覚し90号車阪口選手が8位。残念ながらペナルティが課せられた32号車市森選手は24位という結果でレースを終える。
チーム コメント
大阪トヨタ86レーシング結成3年目にして、1台体制から3台体制での参戦に挑戦しました。
また社員のモチベーションアップの観点から、念願の社員ドライバーでの参戦と、ここまでの道のりは社員の皆様のご理解、ご協力、参加エンジニアの皆様の活躍で成し得る事ができたものだと思います。
後半戦に向け、一人でも多くの社員の方に、この86/BRZレースの活動にご参加頂ける体制を整えて参りますので、ご参加、そして応援よろしくお願いします。
Vol.03 TGR 86/BRZ Race 2017 富士スピードウェイ
2017.06.07
6月1日(木)練習走行
前日の雨が午前中まで残り、午後からのスタートなったレースウィーク。前回オートポリス戦の雪辱を晴らすべく練習走行に挑む。
しかし1本目のセッションからエンジン警告灯が点灯するという波乱の幕開けとなった。
メカニックの冷静な判断と迅速な対応、予定の遅れを取り戻すべく、チーム一丸となり各セッションのメニューをこなす。
刻々と変化する路面コンディションにセッティングが定まらない。不安と焦りの入り混じる中、時間だけが刻々と過ぎる。この日は課題を残したまま練習走行計4セッションを終えた。
6月2日(金)専有走行
昨日の天候から一転、 快晴に恵まれる。しかし 時折突風に見舞われ、パドックのテントが浮くアクシデントも発生。
この日は練習走行・専有走行の計2セッション。この2セッションで昨日の課題を克服しなければならない。
朝一のセッションは、コース清掃後ということに加え、路面温度も低いことからタイヤのポテンシャル(グリップ)を最大限に生かすことができ、マシンのセッティングが決めやすい。
結果的にこの練習走行でマシンセッティングの方向性が見えてきた。昼からの専有走行は翌日行われる予選時間帯とラップする。
マシンのセットアップが決まれば予選上位が見えてくる。
路面温度が15 ℃上昇するコンディションに翻弄され、23番手の順位に沈むが、セッティングやタイヤ内圧の方向性を確認できたことは収穫であった。
走行後の点検、車両整備を終え、明日の予選準備を整える。
6月3日(土)予選
昨日の強風も収まり快適な陽気に包まれる。公式車検を早々に済ませ、マシンを並べる準備に入る。
マシンのコースインタイミングも重要で予選タイムに影響を及ぼすことがあり、ここでも各チームの作戦が交錯する。
路面温度が昨日を超える39.1℃の状況の中、12時40分公式予選スタート。緊張の一瞬である。
早々にコースに飛び出し、アウトラップで入念にタイヤ、ブレーキを温める。市森選手のアグレッシブなアタックで好タイムが期待される。
しかし序盤でアウトラップ中の他車にラインを阻まれるというアクシデントに見舞われ、タイムを失う。
結果的に2分4秒444という18番手タイムに。(トップとのタイム差0.6秒)レースの世界に「たられば」はないのだがあのアクシデントが無ければ・・・と悔やまれる結果に終わる。
6月4日(日)決勝
予選終了後の車両保管が午前10時に解除となり、各チームわれ先にとマシンを回収し決勝に向け、マシンの整備を入念に行う。15時スタート進行。
路面温度31.5℃と昨日ほどではないがスタートまでは気を抜けない。決勝に駆け付けていただいた100名弱の応援者がグリッドで待っている。手には「GO A HEAD!!市森 友明」のプラカード。
ドライバー、チームクルーともに自然と力が入る。スタートの時間が迫り、グリッド上から応援者、チームクルーが離れ、オープニングラップがスタート。市森選手は車両フィーリングの最終確認を終え、再び18番グリッドに並べる。
エキゾーストノートが高まりスタート。
1コーナーまでの波乱とすり抜け、順位を一気に12番手まで上げるが、1周目後半、前方の車両に接触しコースから飛び出してしまう。その隙に数台にパスされ、17番手まで順位を落とす。
その後も果敢にアタックを試みるが、ペースも上がらない。膠着状態が続き、結果的に順位を1つ上げた17位でレースを終える。
チーム コメント
レースの世界に「たられば」はありませんが、予選のアクシデントがなければチームとして今シーズン最高のポジションを狙えただけに悔やまれるレース結果となりました。
しかし、チームクルー各々が自らのポジションを把握し、自身で考え行動する事などチームワークを実感できたことなどの収穫もあり、チームとして成長を感じるレースウィークであったと考えます。
次戦7月2日(日)岡山国際サーキットでは今回の悔しさをチーム力に変え、貪欲に順位にこだわりたいと思いますので、変わらぬご声援をよろしくお願いします。
Vol.02 TGR 86/BRZ Race 2017 オートポリス
2017.05.10
5月5日(金)練習走行
チームとしてもドライバーとしても2年ぶりのオートポリス。手探り状態でのレースウィーク突入となる。
開幕戦のツインリンクもてぎの反省を踏まえ、事前テスト(岡山国際サーキット)のセッティングの感触を確かめる。足回りの微調整タイヤの空気圧等を確認しながら、計5セッションを走行。
模索しながらの当日ベストは、2分14秒58にとどまった。 (一昨年のオートポリス予選トップ2分14秒09)
5月6日(土)専有走行
今にも雨が降り出しそうな天候の中、専有走行前のセッションは、2分15秒09と思うようにタイムが伸びない。
オートポリスは標高が高く、天候が不安定。セッション直後に濃い霧が発生。数メートル先も見えない状況から、セッション継続は危険と運営側が判断し、一時中断となる。
夕方、徐々に天候が回復。霧も晴れ専有走行に挑む。上位陣が2分12秒台をマークする中、2分14秒34と遅れをとる。
明日の予選に向けて課題の残る結果となった。
5月7日(日)予選
予選・決勝を1日で開催する1DAYとなったオートポリスラウンド。不安定な天候の中、昨夜降った雨によりコースの路面状況が心配されたが、夏を感じさせる陽射しとなり、路面は完全なドライコンディションとなる。
プロフェッショナルシリーズの予選は9時35分から20分間という限られた時間の中、タイヤの性能を最大限に生かせるのは1周のみ。
タイムアタックのタイミングを見計り、鋭い眼差しでコースを見つめる市森選手。チームクル―全員が見守る中コースイン。市森選手が渾身のアタックを仕掛ける。
専有走行を1秒以上も上回る2分13秒113のタイムを叩き出すも、26台中17番手とプロフェッショナルシリーズのレベルの高さを痛感する予戦となった。(トップタイム:2分11秒637)
気持ちを切り替え、マシンをセットアップ決勝に備える。
5月7日(日)決勝
予選終了後から4時間のインターバルを経て行われた決勝レース。
決勝直前、ピットロードでの路面温度は27℃であったが、グリッド上での路面温度はなんと35℃を越えており、短時間での路温変化に気づいたチームは、グリッド上でタイヤ空気圧を即座に下げる対応をとる。
マシン・ドライバー共に厳しいコンディションの中、決勝レーススタートとなった。
レース序盤の2周目に上位を走行するマシン2台が接触、リタイヤを余儀なくされる。しばらく膠着状態が続くも32号車前方を2台がバトルしている隙を市森選手は逃さず2台を見事パス、更に順位を上げる。
しかしグリッド上でタイヤ空気圧を下げたチームが上位を占める中、路温変化に気づけなかった大阪トヨタ86レーシングは、その後ペースを上げる事が出来ず万事休す。
後方からの追い上げに耐える苦しいレース展開となり、13位でチェッカーを受ける。ポジションは4つ上げたものの、新たな課題を残す結果となった。
チーム コメント
震災の影響で2年ぶりの開催となった第2戦オートポリス。慣れないサーキットと言う事もあり、手探り状態でのレースウィークでした。
今回は開幕戦ツインリンクもてぎ、初のリタイヤの悔しさ、反省を踏まえ、万全の体制で挑みました。
しかしながら完走は出来たものの、予選・決勝を含む全てのセッションにおいて課題の残る1戦となってしまいました。
次戦は6月3日、富士スピードウェイでの開催となります。今一度原点に立ち戻り、チーム一丸となって挑みますので、ご声援頂きます様、よろしくお願いします。
Vol.01 TGR 86/BRZ Race 2017 ツインリンクもてぎ
2017.04.05
3月31日(金)特別スポーツ走行
今年度からレギュレーションの変更により未使用タイヤでの予選スタートとなりタイヤでのタイムアップは見込めない状況。
今期より新しく投入した後期モデルで初のツインリンクもてぎ、走行枠の30分はあまりに限られている。
昨年の経験からも激しいブレーキングを繰り返すもてぎのコースはブレーキセッティングが命運を分ける。各チームの状況も伺いつつ、チームは入念に新型車両でのチェックを進める。
しかしながらブレーキタッチに不安を感じ、対応としてはブレーキパッドをリフレッシュして午後からの専有走行に挑むこととなる。
3月31日(金)専有走行
後期モデルを投入して初の公式タイムアタックとなる。
前期・後期モデルの最も大きな変更点はディファレンシャルの減速比が4.3(+0.2)へと変更され、各コーナーでのシフト選択が昨年までと全く異なる。
各チームブレーキに不安が残る中ではあるが、市森選手は懸命のタイムアタックを仕掛ける。LAP3で昨年予選タイムに迫る2’19.372(+0.33)をマーク!
その後も時間の限り走行を続け計10周を走行、12位の順位で専有走行を終えました。
4月1日(土)予選
昨夜の雨による路面コンディションが心配されたが、予選開始前に路面は完全ドライとなり、各チームピットレーンにマシンを並べる。
86/BRZ Raceでは車両の性能差が出にくいワンメイクレースという性格上、予選の結果が決勝レースの展開を大きく左右する。
昨日の専有走行の結果を見る限りポイント圏内のグリッドを獲得するのは容易ではない。未使用タイヤでの予選スタートとなる為、市森選手は入念にタイヤを温める。
またブレーキ勝負となるサーキット、決勝に向けてのタイヤ温存等を考慮しつつ然るべきアタックの時期を見極める。
少ないチャンスの中懸命に仕掛けるが、タイムを伸ばせず予選を終える。結果は26台中17位と課題を残した。
4月2日(日)決勝
昨日の曇り空から一転、好天に恵まれ春らしい日差しに包まれた日曜日の決勝レースは10周で争われ、17番グリッドから上位を
伺う。予選/決勝間で車両整備ができずマシンセッティングに不安は残るが、市森選手の走りでどこまで順位を上げられるかチーム全体の緊張が高まる。
決勝レース、チームの想いを背負い市森選手はスタート直後の混戦をかき分け勝負を仕掛ける。周回を重ねる毎に1台をかわし順位を3つ上げ一時は14位まで上がった!
しかしここに来て予想していた不安が的中する。マシントラブルにより僅か4周でレース継続を断念することとなった。
チーム コメント
参戦3年目にして初のリタイアという結果にはなりましたが、改めてこの86/BRZ Raceの厳しさとこれまで全てのレースを完走できていた裏側にはパーツや技術に関するメーカー様のご支援やドライバーの市森選手とチームの只ならぬ努力があることも痛感させられました。 新たな課題を持ち帰るレース結果となりましたが、各メーカー様、ドライバーの市森選手と今一度力を合わせ乗り越えていきたいと思います。
次戦はゴールデンウィーク最後の日曜5月7日に開催される大分・オートポリス。
昨年震災により開催中止となったため、約2年ぶりの九州開催となります。万全の態勢で挑みますのでどうぞご期待ください!
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