Vol.05 TGR 86/BRZ Race 2015 オートポリス
2015.08.05
7月31日(金)練習&専有走行
梅雨も明け86/BRZレースは 真夏の闘いに突入しました。今回は九州のオートポリスでの開催であるが、我々には未知の場所での闘いです。
ボーナスポイントが与えられるレースになるが、ここはローカルドライバーが強さを見せることで知られるサーキット、初参加の我々がどこまで対抗できるか?大阪トヨタ86レーシングのチャレンジが始まりました。
前回の菅生で傷ついた861号車であるが、店舗のエンジニアの懸命な努力でメンテナンスを行いマシンを修復、前回の菅生での反省を踏まえ準備を整えた。今回のレースウィークは木曜の練習走行が無く、金曜日の朝の練習後に直ぐ専有走行(公式のタイムアタック)となる。
トモアキ選手もここオートポリスの経験が少なく、しかも6年ぶりの走行となるため、朝一の練習走行は感触を確かめることに集中し専有走行でファーストアタックを行い、その後の3枠目にセッティングで煮詰めるプランを立てた。
結果は前日貸切で練習走行を行なったブリジストンタイヤ(BS)勢が優位性を発揮し上位を独占。トモアキ選手は11位、 慣れないサーキットだが、GY勢で服部選手に次ぐ2位につけた。
いきなり好タイムを出したものの、BS勢以外の練習枠が少ないチームにとっては午後の練習走行がセッティングを担うエンジニアとマシンを操るドライバーにとって非常に重要なセッションとなる。
タイムアップを目指し、セットを変更し最終の練習走行に挑むが、その時にまたもやトラブルが発生した。白煙を吐く861号…、デファレンシャルからのオイル漏れである。
オレンジボール※が出され練習走行中断、赤旗である。 861号はそのままピットへ…、貴重な練習走行が出来ず初日が終了、明日の予選はぶっつけ本番の様相となる。
その後、エンジニアは慣れない環境下でメンテナンスを行う、チームワークが命綱である。
今回も新メンバーが参加しているがここでの目的は一つ、「一台でも前に行くこと!」、お互い助け合うエンジニアを観ていると人の成長を感じ、トラブルも嬉しく思えるのは感覚がおかしくなってきたのでしょうか…。
当然のことながら、夜は食事をはさんだ反省会。皆が真剣に話をする。 寝不足注意!である。
※オレンジポール・・・オイル・燃料漏れしている車両に示すフラッグ。修理を命じられます!
8月1日(土)予選
天候は晴れ、真夏の厳しいコンディションの中、予選に挑む。昨日の練習をトラブルで走れず、修復後ぶっつけ本番で望むことになる。
エンジニア達は夜遅くまで会話を行い悩み続けたが、この日はドライバーに夢を託す。 このレースウィークの最大の見せ場が、この日の予選である!予選上位が、ワンメークである86/BRZプロクラスレースでの決勝結果に直結する。
朝まで悩んだタイヤチョイス、走行前の車検時には全てを決定しなければならない。
エンジニアとドライバーの真剣勝負! 短い期間のレースウィークで「仲間を信じる気持ちと緊張感」が最高潮に達する場面である。
GYタイヤの現状、勝負出来るのは出走後2周目のたった1ラップのみ! ドライバーにミスは許されない。 トモアキ選手は働きに報いようと集中する。
しかし、プロクラスでのセッティング不足は容赦無く23位と下位に沈む。 タイムアップが望めない中、トモアキ選手は前日の走行不足を補おうと予選途中からアタックを止め練習走行に切り替えた。
この夜もエンジニア達は『夜のミーティング』である。 時間が限られた中、食事の時間をも利用し話し合いを続け、決勝への準備を行い2日目を終了。
8月2日(日)決勝
昨日に引き続き天候は晴れ。
大阪トヨタ86レーシングのパドックは、朝から不安を抱えながらも昨夜決定した作業に没頭する。
定刻でのコースイン。トモアキ選手とエンジニアは出走前の握手を交わす。エンジニアは感極まり言葉が出ない…。数日間の体験だが「命を預かるエンジニアと命をかけるドライバーの無言の儀式」である。
振り返ってみるとしんどい事ばかりのレース体験であるが「ドライバーのために仕事をする…」 単純だがエンジニアを成長させる1コマである。
決勝はジャストスタートを決めたトモアキ選手が3周目までに5台をパスし、OTG滋賀トヨタの佐藤選手に襲いかかる。
セッティングに苦しむ佐藤選手とのスピード差は歴然、早くパスして上位を伺いたい。
ところがトップドライバーの佐藤選手の巧みなブロックに行く手を阻まれた。
そのままチェッカーフラッグとなり、5台抜きの18位。結果は今一つであったが、ミス無く走行し無事に帰ってきたトモアキ選手を見たエンジニア達は、責任を果たし終えたという安堵に満ちた顔とくやしさが入り混じったものでありました。
チーム コメント
初日のトラブルでエンジニア達は責任を感じ、非常に緊迫したレースウィークになりました。
しかし、なんとか挽回しようと努力を続けているエンジニア達と一緒に仕事ができ、結果は出せませんでしたが内容には満足といったところです。
このチームは毎回メンバーも変わりオペレーションも難しい中、今まで参加してくれたメンバーの努力と協力でマネージメントを改善、コミニュケーションに不安がなくなり、チーム力は確実に良くなっています。
期間中、参加したエンジニアから 『次回参加するエンジニアが困らない様にしたいので時間をつくって欲しい』 と帰社後の反省会の申し出がありました。
夜の反省会の中で決まったようです。この活動を通じて絆づくりも進んできました。レース自体は毎回アクシデントに見舞われるという嫌な流れで来ていますが、今は我慢を続けて課題を克服していきたいと思います。
今後も店舗のエンジニア達には積極的に参加してもらえる環境を整え、一緒に活動することで共に成長して行きたいと考えています。
また、現地では、スーパー耐久レースに参加されていたディクセル様からアドバイスをいただき非常に心強かったです。 今後とも宜しくお願いします。
Vol.04 TGR 86/BRZ Race 2015 スポーツランドSUGO
2015.07.15
7月9日(木)レースウィーク初日(練習走行)
富士までの3戦を終えて、大阪トヨタ86レーシングチームのメンバーは過去の反省をもとにテストを2回実施し、この日を迎えることになった。
今回の参加メンバーは参加希望の新人エンジニアを含む店舗のエンジニアだけのチーム編成でチャレンジする。
社員全員に参加の機会が与えられるのもこのチームの楽しいところである。
車両セットの大幅な変更や苦しんでいるタイヤの理解度を深め臨んだ初日の練習走行、今回のテーマ は"落ち着いて仲間を信じて戦うこと" である。
真夏のレースであるため水温や油温の上昇も気になり、対応出来るか・・・も大きな課題となります。
トモアキ選手は過去、菅生では2戦中ポールポジション2回、優勝1回という非常に相性が良いサーキットです。
チームの期待が高まる中、練習は旧スペックのタイヤでコースを確かめるように走り出しました。 タイムは上々! チームは今までにない緊張を感じる初日の練習になりました。
7月10日(金)予選前日
朝から快晴。 気温と路面温度が車にどれだけ影響を与えるのか?メンバー達が不安を感じる中、2日目が始まった。
シーズンの折返しとなる第4戦ともなるとプロレーサー達は86 の扱いにも対応し、好タイムをたたき出す。
今回はブリジストンタイヤ(BS)がニュースペックを投入し、前回のグッドイヤータイヤ(GY)優勝に続き、王者ヨコハマタイヤ(YO)から王者を奪回するべく強さを発揮する。
86レース(プロクラス)は、まさにタイヤメーカーの戦争の場と化している。
今日の専有走行は予選前に行う唯一の公式タイムトライアル、チームにとっては他車との位置関係を知る非常に重要なセッションとなる。
ブリジストン勢が強さを発揮しトップを獲得、そこにヨコハマが食らいつく形となる。
王者谷口選手(YO)は8位にとどまり、GY勢のトップは 前回の富士でポールTOウィンで圧勝した服部選手(GY)のチームメイト小林選手(OTG)で9位となり、トモアキ選手はGY勢2位の全体で11位という結果となった。
予想していた油温•水温の上昇によるパワーダウンをまともに受け上位チームよりスピードが出ない苦しい展開となったが、その後の練習走行で4位に入るタイムを計測、余力を残し予選へ期待が高まる中、2日目終了。
7月11日(土)予選
昨日に引き続き快晴のドライコンディション。
専有走行の結果は11位であるが我がチームにおいての最高順位であり、トモアキ選手とエンジニア達は期待と緊張でいっぱいだ。そんな中、今回のメンバーのコミニュケーション能力も上がり迷い無く作業が進む。
準備したタイヤをセットし路面温度に合わせ空気圧の微調整や作業の確認を繰り返す。しかし、温度対策がうまくこなせて無いチームにとっては、これ以上の気温上昇は厳しい状況である。
そんなコンディションの中、公式予選は始まった。トモアキ選手は、パワーダウンの影響をできるだけ避けようと、最もミスの少ないと思われる王者谷口選手のスリップストリームを使う作戦を取り、コースイン。
懸命にアタックするトモアキ選手!しかし、谷口選手がまさかの失速し、順位が入れ替わる。トモアキ選手が前を走る形となり、風よけが無くなりスリップストリームが効かない。 SPコーナーまでは専有を上回るタイムできたが仕上げを焦りコースアウトしタイムを落とす結果となる。
結果は18位、菅生での3戦連続ポールポジションを取らせることが出来ず、エンジニア達は責任を受け止め反省会が始まった。
ベテランエンジニアも新人エンジニアもここでは同じ仲間!お互いが励まし協力し合う光景は社員教育として導入した86レースが人を育てるシーンである。
店舗に帰りお客様の車を扱う彼等の姿は一味違うはず…である(祈) 。 ポールポジションは逃したものの、気持ちを切り替え明日の決勝初入賞を目指して心を一つにし予選日を終了。
7月12日(日)決勝
9列目からのスタートである。前はトップレーサーの強者達ばかりだ。トモアキ選手はスタートに集中する。
ジャストスタート!トモアキ選手は第1コーナーから順位を上げる。中盤になりペースが上がらず15位をキープするもトモアキ選手の後ろには百戦錬磨のプロレーサー達が一瞬のミスを伺うという苦しいレース展開だ。
見守るエンジニアと応援に駆けつけた社員からは声が出ない。前方車に詰まり接触した瞬間に後方から地元の佐藤選手(滋賀トヨタ)に抜かれる。
レースはブリジストンvsヨコハマの展開にグッドイヤーが追い付かないタイヤ戦争の形相を見せる中、トモアキ選手が温度対策の不利をテクニックでこらえながら食らいつく姿が胸を打つ。結果16位でレースを終了する。
チーム コメント
今回は新人エンジニアを含む3名の店舗のエンジニアだけという布陣。
不安を抱え菅生に乗込む形となりましたが、現地でのエンジニア達の動きは予想以上で、トラブル無く対応出来ました。
店舗が違うもの同士でも目的を一つにし、協力し合うエンジニア達を見て16位という結果には終わったものの、また一つ違うものを得た気持ちです。
今までの3戦と違い順位は変わらないものの、一生懸命で何もわからない状態から、何が原因であるのかが分かる様になりました。次も一歩ずつ前に進みたいと思います。
Vol.03 TGR 86/BRZ Race 2015 富士スピードウェイ
2015.06.10
6月2日(火)レース事前練習
前回ニュースペック(Vスペック)を投入したGYタイヤのお膝下、富士スピードウェイで迎える第3戦、大阪トヨタ86レーシングチームも気合を入れて臨む為、6/2に先乗を行いテスト走行に臨む。
しかし、早くも慣らし走行が終わった練習走行の2枠目早々でマシントラブルが発生! 駆動系の修理をせざるを得ない状況になる。
またもや予想外の展開である。結局、テストで予定してあったメニューをこなせずに事前練習が終了した。
6/3(水)はパーツの調達に時間を使い、修復作業は夜遅くまで行うという波乱含みの展開で第3戦のレースウィークに突入することになった。
6月4日(木)レースウィーク初日(練習走行)
今回挑むプロクラスのエントリーはなんと43台、我チームが上位に食込むためには、予選での上位獲得が第一関門となる。
事前練習でのマシントラブルが響き、テスト課題を消化しつつセッティングを煮詰めることに集中するが、走行を重ねるごとに気になる他チームのタイム。
我チームは持込みセットの状態が良かったのか?練習走行で好タイムをたたき出すも、トップとのタイム差はまだ詰まらない状況で初日練習走行を終了した。
6月5日(金)予選前日
前回同様、エンジニアの一番忙しい日である。
今回は本部1名、店舗からは初参加の1名を含む3名のエンジニアが参加している。日頃の恵まれた整備環境と違い戸惑いながらも懸命に整備を続けるエンジニア達。
パドックは各チームのアイデアや工夫が満載で自動車に関わる仕事をしている者にとっては、観ていてとても楽しい部分でもある。観戦に来られた折にはこういったところも楽しむポイントになるので、興味のある方は是非観て行ってほしい。
気になる走行タイムについてだが、2日目は練習走行枠が無く、専有走行1回のみという悩ましい環境の中、各チームはタイムアタックを開始する。
結果、同じGYタイヤを履く服部選手がダントツの速さを見せたのだ!何かまだ考える余地はある。
エンジニアとトモアキ選手は不安を隠せないまま、予選を迎えることになった。
6月6日(土)予選
使用するタイヤセットに最後まで悩みながらも、エンジニアは他チームにないセットで予選を戦うことを決定する。
トモアキ選手は予選トップの服部選手に続きコースイン!アタックを2度行うもタイムは思うように伸びない。決勝でのタイヤの摩耗を考えアタックを切上げた。
予選での好位置がかなわず20位/43台中で終了した。予選トップは前日の専有走行でダントツのタイムを叩き出した服部選手が獲得した。ダントツの強さを誇る王者谷口選手を余裕で抑えきったのである。「GYタイヤは進化した!」ことを実証してくれたのである。
我々の予選結果は、タイヤセットが裏目に出た結果であったが、トモアキ選手も今回の状況下ではベストで走れたこと、GYタイヤの可能性を確信することができたことが収穫であった。
また、この日はレース協力を得ている和光ケミカル殿より、研究所の見学をご提案いただき、 エンジニア達はオイルの知識についてすばらしい知識を得ることができました。ありがとうございました。
6月7日(日)決勝
レースは晴れのコンディションとなり路面温度が上がることから、タイヤには厳しいレースとなりそうだ。 前回の岡山はタイヤのセットミスで、3週目以降タイヤがグリップせずに順位を落とす結果となったが、今回は予選こそ厳しい状況に陥ったが、前回のミスは犯さない!目指すは一つでも順位を上げることのみである。
スタートが切って落とされた。20位からのスタートとなったトモアキ選手だが、好スタートを切り、なんと一周目のヘアピン時では17位まで順位を上げ一周目の最終コーナーに向かう。しかし、この一周目の大混戦で他車と接触し、足回りにダメージを受けてしまった。
ハンドリングがおかしい状況下、トモアキ選手はすばらしいアタックを繰り返し、周回を重ねるごとに順位を上げていく。 しかし、アライメントが狂い限界が来たタイヤはグリップを失い最終の10周目、12位でヘアピンを立上がった時にコースアウト!
すばらしいコントロールでコースに戻るも後続3台に抜き返され15位でフィニッシュとなった。 優勝は今回ダントツの速さを誇ったOTGの服部選手がポール to ウインの横綱相撲を見せ、王者谷口選手を破り、GYタイヤでの初優勝をもたらした。
チーム コメント
今回も練習初日にアクシデントに見舞われるというスタートとなりましたが、エンジニアとドライバーは現地での最大のパフォーマンスを見せようと夜遅くまで悩み、会話を繰り返し最後まで戦ってくれました。
毎回メンバーも変わる中、一つの目標を必死で追いかけてくれたエンジニアのみんなを誇りに思うとともに、店舗に帰ってもこの経験を活かしてお客様のお車を丁寧にベストコンディションに保つことを皆に広げてほしいと思います。
結果は15位で終わりましたが、ブレーキ(ディクセル)の信頼性、タイヤ(GY)の可能性が確認でき、今後のレースシーンにて上位を狙えることが証明されたレース結果となりました。
参戦が進むほどに他チームとの経験差を実感することになっていますが、参戦初年度で 「86で苦労も努力も№1」のスローガン通り、日々成長していきますので、今後も応援を宜しくお願いします。
Vol.02 TGR 86/BRZ Race 2015 岡山国際サーキット
2015.04.29
4月23日(木)レースウィーク初日(練習走行)
レースウイーク初日、今回、新しいエンジニア2名の参加と限られた時間で効率良く作業をする事を目的とし、 工程管理板を導入し、レーススケジュール管理を行う試みをしました。
エンジニア歴10年になる松屋町店泰永さんですが、初日からてきぱきと作業をこなしていくものの、 「初めてのことばかりで、自分がどの位い貢献できているのか全く分からず、作業をこなすことで精一杯でした。」
と小坂田チーフエンジニアに本音を語りながらも、レース活動の中に本来のエンジニアの責任を再認識していました。
車のセッティングは、初日からオーバーステア気味の症状が出て、色々セットを変更するも、納得のいくセッティングができず明日の練習に持ち越すカタチとなった。
4月24日(金)予選前日
前日の、オーバーステア気味のセッティングを何とかしたいという思いで、再度、足廻りのセット見直し、 タイヤのセット見直し、アライメントの確認と、少しでもオーバーステアを解消する調整を行いました。
その結果、GYタイヤ勢の中では、トップクラスのタイムを叩き出し、他社タイヤ勢に引けを取らないタイムで、明日の予選に挑むかたちとなった。
夕方には、昨年から続けて一緒に86レースを戦っている和歌山トヨタ自動車殿(クラブマンクラス出場) と懇親会を兼ねて合同の86ミーティングが行われ、ハチロク談義が始まる。
トモアキ選手が和歌山トヨタ社員の西本選手にドライビングアドバイスを伝授、メンテナンス等の話しにも花が咲き、 チームスタッフ全員が気持ちを切り替え予選に臨むこととなる。
4月25日(土)予選
例年では、ピットにとどまり自分のタイミングで予選タイムアタックに入るのだが、今年度は順次コースインするルールに変更となる。
その為、タイヤ・ブレーキを温めるアウトラップ(ウォーミングアップ走行)で渋滞に巻き込まれ、タイヤが適正温度でない状態でのタイムアタックをせざるを得なかった。
その中、トモアキ選手はGYタイヤ勢2位となり、大阪トヨタとしては最高順位、14位タイのタイムをマーク。
アウトラップの渋滞さえ無ければ、充分に1桁の順位、GYタイヤ勢では1位の位置が取れていただけに、非常に悔しい思いを残す結果となった。
エンジニアは、予選結果を踏まえて決勝に向け頭を切り替え、すぐに決勝用の準備に取り掛かり、今回、86レース用工程管理ボードの活用もあり回数を重ねるたびにレースウイークの仕事の進め方を理解し、また、大阪トヨタの名誉の為に最大の事前準備で決勝に臨むこととなった。
4月26日(日)予選
早朝より、新人エンジニアを含めた総勢約60名の大応援団が駆け付けた。
決勝レース前の貴重な時間にも関わらず、トモアキ選手は、新人社員や応援者に向け、レースの楽しさや車のメカニズム等を講演し、応援の皆さんを楽しませてくれた。
後の新入社員アンケートには、車に関するエンジニア達それぞれの熱い想いが記され、研修の一環として行った講演会もたいへん好評だった。
決勝レースは中位からスタートをするも、タイヤのグリップが3周目で無くなり、コースに留まることも危うい状態で、ブリジストン・ヨコハマタイヤ勢に猛追される結果となり、順位を落とすもののGYタイヤ勢2位をキープ、そのままチェッカーを受ける。
チーム コメント
前回苦しかったブレーキのセットについては、ディクセル様の協力により、難なくクリアすることができました。
練習してきたボデーとタイヤのセッティングではなく、より上位を狙ったタイヤセットの選択 (練習メニューで試していなかった)で決勝に臨んだ点では、タイヤの使い方に課題が残るかたちとなり、 一つ一つの小さい積み重ねが結果に繋がることを実感しました。
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